病院に勤めているので、人の死に出くわすことは日常茶飯事だ。 正直言って、就職してすぐの頃からご遺体を見てもなんの恐怖も抱かなくなっていた。それは、恐らくそういう職場だという心の準備があるからだろう。普通の病死でも、血だらけの事故死でも、病院で出会う限りなにも怖いと思うことはない。
日経メディカルという雑誌があるが、それのヤング版ともいう日経メディカルCADETTOという雑誌で「
病院の怪談特集」をやるそうだ。
このCadettoという雑誌、先月は「ナースと仲良く」などという特集をやっていた。聞き間違えればあらぬ方向の話題になりそうな特集だが、そんな感じで日経メディカルよりもくだけた話題を取り扱っている。
それにしても「病院の怪談」だが、多くの医療関係者は病院で幽霊とかに出会うと怖いのだろうか?病棟でよく話題にされているのは、
「誰もいないはずの個室から真夜中にナースコールが鳴っている」
とか
「霊安室のそばを通るとかならず背筋がゾッとする」
などという会話がされている。
僕ももちろん、怖いことは怖いのだが、そもそも病院で死人が出ないことなぞあり得ない。そりゃあ中にはこの世に未練のあるヒトもたくさんいるだろう。霊安室に何百という霊がいるのは当然だ。それを考えると、病院で幽霊が出る事に関して、予想外の出来事でもない気がする。
なぜこんな話をするかというと、怖い話がなぜ怖いか???
と考えたとき、首筋の後あたりに何かの気配を感じてしまうような話が「怖い話し」なのである。思わず後を振り向きたくなるような話が怖い話だ。風呂で髪の毛を洗っているときに思い出すとゾッとするのが怖い話だ。
ゾッとする決まり文句として、
「君の後に立っているのは知り合いなの?」
「宿の部屋をくまなく探したら、額の後にお札があった」
といった、怖い物を想像して後を振り返りたくなるようなセリフだ。
逆にいえば、予想できている話とは、いくらその中身が恐ろしいことであっても、キャァ〜とはならないと思う。精神病院で夜中に奇声が聞こえても全くオドロかない。それと同じな気がする。
僕も夜の墓場や学校の近くを通るとゾォ〜っとすることがある。しかし、寺の坊さんは夜の墓場なぞ全く怖くないだろう。
さて、この「病院の怪談」特集、一体どんな話が集まるのか。ネタとしてかなり期待しているので、いい応募があることを祈る。
最後まで読んでくださった方
よろしくお願いします→
怖いです
寝る時も
大学の解剖教室辺りを通るときは小走りでした。