中年研修医の日記



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Jay

Author:Jay
神奈川県内の病院に勤める中年研修医
僻地病院で研修中



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引っ越し
ずいぶん書いていませんでしたが、こちらに引っ越しします。

脱サラ医者の日記





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今日も当直

大晦日は当然のように当直だ。

 

昨日、おとといも僻地病院の当直だったため、3日連続の当直だ。

 

二次救急の輪番だそうだが、大晦日は毎年それほど忙しくないので、ゆっくり寝る気でいる。


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僻地最後の日
いよいよ今日で二ヶ月の僻地研修が終了する。

二ヶ月住み慣れた気がした寮もきれいに片付いた。


ryou

そして、明日は二年間の初期研修終了の日だ。




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テーマ:日記 - ジャンル:日記


人工呼吸器をはずせ
ニュースではありきたりの話かも知れないが、初めてこういうことを言われた。

高齢者の男性で、人工呼吸器がついて数ヶ月。呼吸はともかく、ほぼ多臓器不全の状態でいつ心臓が止まるかだけの状態だ。人工呼吸がつくはるか前から意識は全くなく、動くこともなかった。

簡単に言えば、植物状態の人が弱ってきて呼吸もできない状態になってきたということだ。

この人は、肺炎を繰り返していて、胸水がたまり肺はあちこち器質化といって硬くなっている。

この人は、自発呼吸ができなくなった時点で、家族の強烈な要望で人口呼吸器をつけた。もちろん、装着するときには、一度人工呼吸器をつけて長引くと、後から外してくれといわれても外すことはできないこと、十二分に説明する。

しかし、人工呼吸器をつけて数ヶ月、何度も熱が出たり血圧が下がったり心拍が落ちたりして死にそうだといって家族を呼ぶことになる。「気づいたら死んじゃってました」というのは許されないから、危なそうになったらナースの判断で家族を呼ぶのが普通だ。

人工呼吸器をつけていようがいまいが、人がいつ死ぬか、何日持つかなんてだれにもわからない。この人の場合は、人工呼吸器をはずせば数分だが。

時間かまわず、危ないといって病院に呼ばれ、死にそうになってまた戻ってくる、こんなことを数ヶ月繰り返せば、いくら強烈な要望で人工呼吸器をつけてくれといった家族だって、疲れてくるのは当然だ。



そもそも、こういう状態の人に人工呼吸器をつけるのを勧めないのは、お決まりのコースがあるからだ。感染を繰り返す。血圧が下がって危険な状態になる。何度もこういうことを繰り返す。初めは熱心にきていた家族も、次第に足が遠のく。

「どうにかして生き延びさせてくれ」

といっていたのが、

「いつまでもつんですか?」に変わる。

必ず最後はこうなる。医者からすれば、最初からこうなることはわかっているから、最初にさんざん警告する。

「いったんつけたら外せません。」


今回は、遠くから来た孫までが

「私たちも自分の生活があるんです。危なくなるたんびに呼ばれるのに疲れました。」

人工呼吸器をつけてくれといったのは家族だ。適応がないからつけられませんと言い切ってもいいような状態だった。

しかし、「自分らが付けてくれといったんだろう」などと正論を言っても通じることはないので、ここはただただ、なだめすかすしかない。

人がいつ死ぬかなんてわからないとか、人工呼吸器を外したら法に触れるとか、まっとうに説明したって何の効果もない。興奮させたら、家族の誰かが自分で引っこ抜かんばかりの雰囲気になる。

「ここ2、3日、長くても10日が限度です」

僕がそういってから、7日間、ようやく心臓が止まった。

意識不明で入院してから3年以上、その間何度も人工呼吸器をつけられ、(当たり前のことだが)意識は戻ることなく長い入院だった。

最後の2ヶ月で100万以上の医療費がかかっている。家族が払うのは1割に満たない。





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延命治療、脳死と人工呼吸器
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嫌われると得をする
人に嫌われて得をすることって、世の中にそれほどあるだろうか?

入院患者のいる病院は、通常、当直医といって夜中であろうがなんであろうが何かが起きたら対応してくれる医者をおいておかなければならない。今の病院だと、当直医は一人なので、病棟も救急車も老健施設も全部対応する。

と言っても、前の病院に比べたら、比較にならないほど、夜中に呼ばれる回数は少ない。夜10時以降一度も呼ばれないで朝になったことも何度かある。

だが、常勤医が僕を含めてわずか5人だから、最低でも5日に一回当直が回ってくる。実際には、僕が週二回、他の常勤医が週一回というパターンだ。その合間を補うために、バイトの当直医が月に何度か来る。

その中で、大きな問題のバイト医がいる。小さな巨漢で、顔は見るからに無愛想。しゃべっても何を言っているか良く聞こえない。普段は研究をしているとかで、病院で働いているわけではなさそうだ。

評判は、見てくれのとおり怪しい人。ナースが呼んでも来ない、病棟で急変があっても何もできない。救急車が来たら、「入院」のカルテを作って検査もせずに入院させるだけ。

当然、ナースたちはぼろ糞に言っている。

「今日の当直医だれ?え、ヤツ?最悪、夜勤に入って損した。」
「呼んでも何にもできないから最近は呼んだことない。」
「患者さんのこと考えたら、呼ばないほうがいい。」

院長が病院の中に住んでいるので、「ヤツ」が当直の日は結局院長が病棟に呼ばれることになる。院長は文句を言う人ではないので、黙って対応している。

「ヤツ」は、月一回、土日に当直する。昼間は医局のパソコンで大音量でクラシックをかけ、ネットで見つけたチマチョゴリのおねぇチャンの写真を何枚もカラー印刷している。ほかのドクターがいるのに全くお構いなし。初めて見たとき、その光景に唖然とした。

そして、夜中に何かが起こっても、ナースはだれも「ヤツ」を呼ばない。救急車が来るときは、事務員が対応するので、そのときだけは声がかかる。

先日、「ヤツ」が当直のときに入院が一人入っていた。とうぜん僕の担当患者になる。20代男性の脱水症。???どういうことなんだろう。

ナースに聞けば、「診察もしないで、入院、脱水症って書いていっただけだよ。」意味のわからない点滴のオーダーがされていた。

僕が診察したら、単なる過呼吸。


そんなお気楽な当直をして、「ヤツ」は月に一回で20万近くもらっている。

いくら僻地の病院で医者を探すのが大変だといっても、こんな医者が存在するのは許せない。医師不足は深刻かもしれないが、何にもできない医者をいくら作っても全く意味がない。

人に嫌われると、得をする職業がここにある。




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延命治療
所かわれば医療に対する考え方も違うのは当然だと思う。考え方が違うにせよ、やはり延命治療に関してはこの僻地でも大きな問題だ。

地元出身の看護婦さんに聞けば、10年位前までは高齢者が具合悪くなって入院した場合、危険の状態になったら無理な延命措置を望む人はほとんどいなかったそうだ。

無理な延命措置と一言に言っても個々の患者さんの状態によって何が無理だかは違ってくるのだが。。。


たとえば脳梗塞で何年も身動きが取れない人が入院してきたとする。こういう人の多くは自分で食べられないため、胃瘻と言って胃に直接チューブを入れた状態で流動食を流し込む方法を取っている。

身動き取れない人の胃瘻は、誤嚥性肺炎が日常茶飯事だ。体を維持するのに十分な流動食を入れるため、朝昼晩、それぞれ500cc程度の流動食を入れる。いくらゆっくり入れると言っても、500ccも胃に液体が入れば、しばらくは誰だってタプタプしている。2、3時間たっても胃内にそれが残っていることも普通だ。ゲップや咳をすればすぐ逆流してくるし、胃腸炎にでもなって嘔吐したら一発で誤嚥性肺炎になる。

こういう経過をたどってどんどん弱っていくのが普通だ。どんどん痰は多くなるし、肺炎を繰り返せば肺の機能自体著しく落ちる。



こういう人が再度肺炎になったらどうするか?

治療としては、抗生剤、酸素マスク、経管栄養ストップして点滴栄養に、といったことが一般的だ。



それでも体に十分に酸素が回らなくなったら?・・・さっきの看護婦さんによれば、10年ほど前なら、あぁそれは寿命ですね、と納得してくれたようだ。

しかし、この地方では、最近は、人工呼吸器だの、心臓マッサージだの、中心静脈栄養だの・・・なんとなく聞いたことのある延命措置を希望する家族が極めて多い。


先日来た救急車、90代の女性は朝、自宅で倒れて意識がなかったそうだ。それから、救急車が来るまでに30分、病院につくまで30分。見た瞬間に脳卒中とわかる状態で、何とか呼吸を安定させて頭のCTを撮ったときにはどうしようもないほどの脳出血、脳室穿破といって延髄まで出血が流れ込んでいる。

「治療をしても半日ももたない状態です。」数人の家族、親戚の前で話すと、そのうちの一人が

「人工呼吸器つけてでも何とか・・・」

ナントカ何をしたいのだろう。もう少し時間がたてば脳ヘルニアになって自発呼吸がなくなる。無理に人工呼吸器をつければそりゃぁ呼吸はするだろう。しかし、そんな状態で呼吸をしていてなんになるんだろう?回復する見込みは全くない。全身の痙攣がでる可能性が高い。そして、心臓と肺が丈夫なら、数週間はその状態で保ってしまう。

そうなると、栄養を入れるために中心静脈栄養、大量に抗痙攣薬を使い、必ずなる肺炎のために抗生剤を使う。輸液に心臓が耐えられなければ、あっという間に浮腫になり体中ムクムクになる。それを改善するために利尿剤を使い、すると血圧が下がったり電解質異常が起きたりしてそのための薬を使う。

いかなることをしても、再び自分で呼吸することはない。

このときは、ほかの家族がみな反対したため人工呼吸器装着なしとなった。そして、1時間後に呼吸が止まった。


「人工呼吸器を・・・」

こう言い出すのは、多くは患者さんの実子ではなく、そこの家のお嫁さん、もしくは同居していない親戚だ。さっきの看護婦さんいわく、「あそこの嫁は人工呼吸器までやったからやることはやったんだ」などといわれるそうだ。

生きていてほしいからやっているとは思えない。簡単な処置だったら、無意味な延命措置だと思っていても、やることはある。しかし、人工呼吸器、中心静脈栄養など、それは治る見込みのない人のために行う医療ではないと思う。

こういう状態の人が心臓が止まったら人工心肺を使うか?腎不全になったら人工透析を行うか?これらはみな、適応が決まっている。簡単にやれるものでもないし、そもそも保険が通らない。

人工呼吸器や中心静脈栄養程度だと、保険は通る。そして、高額医療だから、実費としては月に50万ぐらいかかっても、家族の支払いは5-6万で済む。

再びこの話だが、年金をもらっている人ならその年金だけで十分出てしまう。

実費にしたら、どれだけの人が、この延命措置を望むのだろうか。病院の肥やしになるから、医療者側としては、やるメリットはある。しかし、僕は本当に無駄だと思う。




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